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非常に興味深い医学論文が発表されました。しかも世界的に最も権威がある医学雑誌の1つ「Lancet誌(2004年3月27日号)に「包茎手術はエイズ感染の危険を85%減らす」というものでした。
HIV感染症は血液・体液等を介して感染する感染症で、日本では異性間および男性同性間の性的接触が主な感染経路です。
HIV感染症の治療法の進歩により抗HIV薬を使用することで、死亡率が低下してきています。しかし、いまだに感染者が増加しており、また抗HIV療法を受けていなかったために、エイズを発症する患者も増えています。
HIV感染症の治療法は進歩しているものの、完全な治療法はありません。感染をいかに予防し、またいかに早期発見するかが重要になってきます。
従来からの性感染症である梅毒、ヘルペス、尖形コンジローム、クラミジア、淋菌感染症などにかかっている人は、3〜4倍も性感染症としてのHIV感染症に感染しやすいことも報告されています。
治療は、抗HIV薬により、血漿中ウイルス量を検出限界以下に抑え続けることです。このため強力な多剤併用療法(HAART: Highly Active Antiretroviral Therapy)を行います。
性の自由化か進む世の中、なによりも、予防することが一番です。
性器へのヒト乳頭腫ウイルス(human papillomavirus HPV)感染症で、大部分が性交あるいはその類似行為によって感染します。
このウイルスは接触により、皮膚や粘膜の微小な傷から侵入して感染します。包茎のために、皮で亀頭が覆われているため亀頭表面とそこに接する内板と呼ばれる部位が弱いためにそこから感染しやすくなります。 |
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感染後、目でブツブツとしたものが観察できるまでに3週〜8ヶ月(平均2.8ヶ月)かかります。パートナーにこのウイルスを感染させてしまうと、子宮頚癌のリスクを非常に高めてしまうことになります。
当院では、この尖圭コンジロームに対する外科的治療を行っております。高周波で、丁寧に切除することにより、跡が残るという心配がございません。
包茎の場合、包皮のなかにウイルスを閉じ込めてしまう危険性があります。性の自由化か進む世の中、なによりも、予防することが一番です。
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性器カンジダ症はカンジダ属によって起こる性器の感染症であります。最近、高齢者、特に寝たきりの方における感染率の高さから、社会問題化されつつある疾患です。 |
女性性器の感染症のうちでは日常頻繁にみられる疾患で、主な病型は膣炎、外陰炎です。女性に特有な疾患といってもよく、男性で発症するのはまれであります。
しかし、男性の場合、性器にカンジダを保有していても症状を呈することは少なく、症状を呈する場合の多くは、包茎、糖尿病、ステロイド剤投与例であります。
主な病型は亀頭炎であり、かゆみ、違和感をきたし、まれに尿道炎を起こします。亀頭、冠状溝周辺に発赤、紅色丘疹、小水疱、びらんなどがみられます。
性器カンジダの治療法は、局所の清潔を保ち、抗真菌剤の軟膏、クリームの塗布でありますが、包茎である場合、抗真菌剤を塗布しただけでは治りにくく、亀頭部位の高温多湿環境を改善するために包茎手術が強く勧められます。
クラミジアは性行為によって感染します。全てのSTDのうち最も多い感染症です。
男性におけるクラミジアの主たる感染部位は尿道であり、このクラミジアによる尿道炎は感染後1〜3週間で発症します。また精巣上体炎の原因にもなります。
尿道炎の分泌物は少なく、排尿痛も軽い場合が大半です。また軽い尿道のかゆみや不快感だけで無症状に近い場合も少なくありません。
治療法は、抗生剤の内服で、まず2週間服用し、検査を行い、菌がなくなったかどうかを調べます。
確かに、ほかの性病(HIV感染症、尖形コンジローム、性器カンジダ等)と比べては包茎であるために非常にかかり易いということはいえませんが、非常に重要な疾患です。
どこかで感染してしまったとしても、男性の場合、症状が軽い場合が多いので、感染に気づかずに、パートナーにうつしてしまいます。それによってパートナーが子宮付属器炎や骨盤内炎症性疾患を発症します。
その上、無症状のままで卵管障害や腹腔内癒着を形成しますと、卵管妊娠や卵管性不妊症の原因となります。
また妊婦のクラミジア感染症は絨網膜羊膜炎を誘発し、子宮収縮を促すことになり、流早産の原因となることもあります。分娩時にクラミジア感染があれば産道感染による新生児結膜炎や新生児肺炎を発症させます。
このように症状、病態が男性のクラミジア感染症と比べ、女性の場合は合併症や後遺症などきわめて複雑でありますので、男性側の責任の重さについて十分理解していただきたいと思います。
性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus, HSV)1型(HSV-1)または2型(HSV-2)の感染によって、性器に浅い潰瘍性または水疱性病変を形成する疾患であります。HSVは,性器に感染すると、神経を伝って上行し、仙髄神経節に潜伏感染します。潜伏感染したHSVは、何らかの刺激によって再活性化され、神経を伝って下行し、再び皮膚や粘膜に現れ、病変を形成します。
発症にはHSVに初めて感染したときと、すでに潜伏感染していたHSVの再活性化によるときのとの二種ありますが、一般には前者は症状が強い上に病巣がひろく、全身的症状を伴うことが多く、逆に後者は症状が軽いことが多いです。
外陰部または口や口唇周囲から、症候性または無症候性にHSVが放出されているセックスパートナーとの性的接触により、2〜10日間の潜伏期後に外性器に病変が出現します。
初感染時には、性器にかゆみや違和感を伴った直径1〜2mmの複数の水疱が出現し、第3〜5病日から水疱が破れて融合し、円形の有痛性の浅い潰瘍となり、1週間前後に最も重症化します。その間、鼠径リンパ節腫脹や尿道分泌物もみられます。病変は、亀頭、陰茎体部に多いですが、大腿部、殿部にもみられることがあります。
HSVの増殖を抑制する抗ヘルペスウイルス薬を使用することで、治療までの期間が明らかに短縮します。
包茎の場合、包皮のなかにヘルペスウイルスを閉じ込めてしまう危険性があります。性の自由化か進む世の中、なによりも、予防することが一番です。
淋菌感染症は世界各国で現在、性器クラミジア感染症に次ぐ症例数の多い、細菌性STDであり、とくに淋菌性尿道炎は潜伏期が短く、男性では明確な自覚及び他覚症状を呈するためのSTD全体の指標となる感染症とされます。
1回の性行為による感染伝達率は30%と非常に高い疾患です。
感染後2〜7日間の潜伏期ののち、尿道炎症状である排尿痛、尿道分泌物が出現します。分泌物は多量、黄白色、膿性です。
分泌物は、排尿から30分以上経過すれば外尿道口に排出されていることが確認でき、一度ぬぐい去っても陰茎腹側を尿道に沿って、根部から外尿道口方向に圧出して再確認することができます。
男性の場合、淋菌性尿道炎の症状が明らかであるために、自分で感染を確認でき、治療する機会を得ることができますが、女性の場合、自覚症状に欠ける場合があり、放置により外妊、不妊、母子感染など重篤な合併症を生じます。
愛するパートナーのためにも、予防することが一番です。
