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院長ブログ

「師走の雑感」


なかなか仕事と雑事に追われてブログの更新もままならない。

 

連載企画も次々と中断したままだ・・・。

 

すっかり冬型の気候だが、今日は雨模様で寒さもひときわ厳しい。

 

先日、久しぶりにヒッチコックの映画を観た。

 

1948年の『ロープ』。彼のカラー映画、第一作でもある。1939年には、すでにテクニカラーで『風と共に去りぬ』や『オズの魔法使い』などが作られていたが、彼はモノクロの美学にこだわり続けた。当時のフィルムは1巻が10分だったので、10分ごとに画面が切れる。そのために場面や視点を変えればよいのであるが、舞台劇を観客に切れ目なく届けるには、通常のやり方では不可能であった。そこで、ある巻がスーツのクローズアップで終わると、次の巻も同じ黒のスーツの上着のクローズアップから始まるように工夫した。

 

他にも書割とは思えない摩天楼の窓外の光景といい、実験に満ちた映画であった。音楽は、劇中で共犯者の心情を映すようにプーランクの3つの常動曲が流れる。

 

それにしても、昔は、脇役からプロデューサー、カメラワークの技巧などスラスラと口をついて出たものだが、ブログを書いていて余りの忘却ぶりに慄然としてしまう。学生時代は、ヒッチコックやミュージカル映画は、すべて鑑賞し、研究書も蒐集できる限り揃えていたものだが・・・。

 

彼の傑作群の中では特異な位置を占める作品だが、映画作家志望の人には、時代を超えて何か新しい発見が見つかる映画ではないだろうか。お勧めの映画です。

 

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